top of page
Hozumi_Kitamura_site
Create Your First Project
Start adding your projects to your portfolio. Click on "Manage Projects" to get started
小説「スペアタイム」
若い学生だった時、一人で博物館に赴いた。時刻の神カイロスを探したかったからだ。私は神話の彫刻写真達の中から彼を見つけた。彼は天秤のような物を手に持ち、世界の時間を操作しているように見えた。私は彼の横顔に向いて念じると、その契約が成立した。そして今しがた、蹌踉けた右足底が感じた微かな音。年老いた私の臀部は脳に向かって反射より遅い伝達で報告を出すのだ。「やむを得ない、座り続けるほかない」そして……。
bottom of page