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小説「庭にある花」

その花は、伸びた立ち姿が向日葵に近い感じで、しかし花びらの中心部分は空に真っ直ぐに向く。色は水色、それ程大きくはないがはっきりとした形状の葉と同じくらいの大きさの花びらで、その一番外側の一枚は緑色の葉の色が混じっていた。想像だが、放つ香りは薄いが万人が好む果物のようにみずみずしいに違いない。そして野に咲く姿は、そこが元来の生息場所であるかのごとく風景にとても溶け込んでいて、例えるならそこに風があっても光が強くても雨が掛かっていても美しさは溢れ出ているだろう。花びらの淡い水色は優しいが、真っ直ぐに伸びている茎は生きる力が漲っている。私はその花を探したくなって、それが始まりとなった…。

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